外国人雇用の注意点・メリット・費用・相談先を徹底解説

外国人雇用の注意点・メリット・費用・相談先を徹底解説

日本で働く外国人の数は年々増加し、令和元年には160万人と過去最高を記録しました。
一方で日本の労働力人口は少子化や高齢化に伴って減少しています。今後は会社の運営をスムーズに行っていくために、外国人雇用という選択肢を視野に入れる必要性はますます高まっていくことでしょう。

とはいえ外国人を雇う際は、日本人を雇う場合とは異なる点やポイントがあります。
今回は外国人を雇用する際に注意したいポイントや、そのメリット、成功させるポイントについてご紹介していきます。


外国人を雇用する際に注意したい5つのポイント!

まずは外国人を雇用する際に注意しておきたいポイントについて5つ紹介いたします。

◇ 外国人雇用のさまざまな手続きを理解する

ただ外国人労働者を雇用すれば良いわけではありません。雇用する際には入管法や、在留外国人へ適用される法律などをきちんと理解し、必要書類などもしっかり揃えられるようになる知識が必要です。就労ビザや在留資格については後述いたします。

◇ しっかりコミュニケーションを取ることが大切

外国人を雇用する場合にやはり壁となるのが、言語の違いです。意思疎通が取れないことで教育の労力が余分にかかってしまったり、誤解などでトラブルが生じて業務に支障をきたしてしまうリスクがあることはしっかりと押さえておきましょう。

◇ 相手の文化や風習の違いを把握しておく

また言葉のみならず、風習や文化も日本とは異なることに注意しておきましょう。特に、日本特有の働き方をしっかりと把握させることが大切です。最近は日本でも減少しつつありますが、やはり長年の「長期雇用慣行」や「年功序列制度」という考え方は、いまだ海外に比べれば完全に消えているわけではありません。日本人は周りと協調的に働くことを大切に考える傾向が他国よりも強いことをきちんと外国人に理解させておくことによって、社員同士のトラブルなどを減らすことができます。

◇ 労働条件をきちんと理解させる

言葉の壁で生じてしまうトラブルの一つとして、労働条件をきちんと理解していないことがあります。外国人向けの労働条件通知書などをしっかり準備すれば、説明不十分な点を減らせます。

◇ 10人以上外国人労働者を雇用する場合には責任者を選任する

厚生労働大臣が、「常時外国人を10人以上雇用している場合には、外国人労働者雇用管理責任者という役職を選任すること」を決めていることも注意しておきましょう。外国人労働者の雇用労務管理を担当する役職で、事業所の管理職から選任する必要があります。


外国人を雇用するメリット!日本人雇用との違いは?

外国人を雇用するメリットはたくさんあります。メリットをしっかりと把握して目的を明確にすれば、採用すべきターゲットも絞り込めるようになります。

◇ 人材不足の解消

現在は少子化の影響などによって、若い層の人材の確保が難しくなってきたり、マッチングが難しくなってきています。外国人の雇用をすることでそれらの問題が解消される点が外国人受け入れの大きなメリットと言えるでしょう。現在は若年層が売り手市場で、特に中小企業の場合では大手企業などに先を越されて、若い優秀な人材を採用できなかったり、転職という形で他に流れてしまう状況が以前よりも増えてきています。そのような人材不足を外国人の雇用でカバーできます。

◇ 社内がグローバル化し、新しい発想が生まれる。

外国人を採用することによって社内全体がグローバル化する面も見逃せません。以前楽天株式会社が社内で英語を公用語化したことが話題になりましたが、そのように他国の文化などを取り入れることで、海外進出の足がかりにできることも期待できます。外国人との人脈などを利用してそちらに販路を拡大できる可能性も考えられるでしょう。

◇ 国際化に貢献している企業イメージが作れる

日本企業で技術や技能を身につけるために日本に訪れている外国人を「技能実習生」と呼びます。そしてその実習生を受け入れる制度が「外国人技能実習制度」です。もしもこのような技能実習生を受け入れるようにすれば、企業側には国の実習計画に基づいた技能実習を行うため計画的な業務配分ができるようになり、業務の安定化が図れたり、国際化に貢献している企業としてのイメージが生まれるメリットがあります。

◇ コミュニケーション能力の向上が見込める

外国人を教育することは大変ではありますが、彼らとのコミュニケーションを通じて業務を分かりやすく説明することを心がけるようになることで、結果的に社内全体のコミュニケーション能力が向上する可能性が見込めます。外国人と触れあいながら、業務について細かく説明したり、言葉の受け取り方の違いなどを注意を払えるようになることで、顧客などとのコミュニケーション能力の向上にも繋がることが考えられるのです。


日本における外国人の雇用環境について

続いて、日本全体が外国人を雇用している現状について説明します。

参考)外国人雇用状況|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09109.html
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000590310.pdf

◇ 日本ではどれぐらいの外国人が働いているの?増加傾向にある?

外国人労働者は年々増加傾向にあります。グローバル化などによって言語の壁などが徐々に取り払われつつあるためでしょう。

在留資格別外国人労働者数の推移

出典:「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000590310.pdf

東日本大震災直後などは一時的に減少傾向にあったものの、それ以外の年は前年より増加しており、令和元年も外国人労働者を雇用している事業所数は 242,608 か所、1,658,804 人が働き過去最高を更新しています。

国籍別外国人労働者の割合

出典:「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000590310.pdf

◇ 外国人を多く採用している産業は?人手不足の建設業界はどう?

産業別外国人雇用事業所の割合

出典:「「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11655000/000590310.pdf

産業別では、製造業(20.4%)、卸売り・小売り業(17.4%)、宿泊・飲食サービス業(14.2%)の順に外国人を採用している企業が多くなっています。ホテルや旅館、それから販売接客業などは外国語能力に関して需要の高いためです。

建築・土木作業員などの建設業は、令和元年は10.7%と、去年よりも1.3%の増加しました。しかし人手不足が進んでいるこの業界の状況を踏まえると、あまり外国人を採用していない傾向があると言えるでしょう。

◇ 日本で外国人を雇用すると費用はいくらかかる?現地で直接雇用する時との違いは?

外国人労働者の人件費は安いという考え方は一昔前の話となり、やはり優秀な人材を採用しようと考えると、日本人と同様の給与水準になってきています。特にアメリカなどの平均月収の高い国を採用するケースでは、給料下げてまで日本で働いてもらえる可能性は低いでしょう。

したがって外国人を雇用する際にかかるコストは、採用する雇用形態によって異なりますが、基本的に日本人労働者を採用する時と同じのコストに、就労ビザ取得費用と渡航費用などが加わると押さえておけばよいでしょう。

◇ 外国人を雇用すると助成金は貰える?

外国人雇用に関するコストを軽減する方法として、助成金制度を活用する方法があります。現在は以下のような助成金制度があります。

  • 雇用調整助成金
    従業員の雇用を維持するために一時的な休業や教育訓練出向などを行った時に、賃金負担額が助成される。

  • 中小企業緊急雇用安定助成金
    雇用調整助成金の、特に中小企業を対象としたもの。

  • 特定求職者雇用開発助成
    外国人を含めた就職困難者を、ハローワークなどからの紹介で雇い入れる事業主を対象とした助成金。

  • トライアル雇用奨励金
    外国人の職業経験不足などから3ヶ月などの研修やトライアル雇用を行った事業主に対して支払われる。

  • キャリアアップ助成金
    人材育成コースについては、原則として対象となるのは、在留資格が「定住者」の方です。


外国人採用に欠かせない就労ビザと在留資格を解説

外国人を自由に働かせてしまっていると法律違反となり企業も罪に問われてしまう可能性があります。基本として就労ビザと在留資格についてしっかりと理解しておくことが大切です。

◇ 就労ビザとは

ビザを取得していない状態で外国人を雇用した場合、不法就労となります。ビザ取得の流れは、まず採用面接をする前に外国人の学歴や職歴などを確認し、就労ビザが取れるかどうかといったことをチェックします。その後、雇用契約書を作成してから就労ビザの申請手続きを行い、入国管理局で就労ビザの許可を取ります。

◇ 在留資格について

ビザとは日本に滞在する理由が書かれている書類です。このビザに記載されている滞在理由をチェックして、法務省が与える日本に住むための資格が在留資格です。つまりビザがなければ在留資格は与えられません。在留資格はパスポートに押された上陸許可認証、外国人登録証明書などの在留カードでチェックすることができます。

在留資格と一口に言っても、様々な種類があります。外国人を雇用する上で多い在留資格の種類は、語学教師や通訳などといった「人文知識・国際業務」、機械工学の技術者など「技術」、それからスポーツの指導者や航空機の操縦者などといった「技能」、外国の事業所から転勤する人に多い「企業内転勤」などです。


外国人の雇用を成功させる4つのポイント!

以上を踏まえた上で、最後に外国人の雇用を成功するためのポイントについて、4つご紹介していきましょう。

◇ 求人を出す時のコツ

求人を出す時には求人サイトやフリーペーパーなどを利用する方法があります。現在は外国人労働者を専門に紹介するサイトも多数あります。アジア圏の外国人人材を得意としているとか、高学歴の外国人人材を得意としているなど、サイトごとの特色をよく見極めて利用しましょう。

その他にも派遣会社、人材紹介会社から紹介を受けるという方法もあります。また学生バイトや新卒の留学生の採用を考えている場合には、大学や日本語学校に求人を直接出す方法もあります。様々な方法から会社に合ったものを選ぶことが成功のポイントです。

◇ 面接時のコツ

面接の際には、日本の面接マナーなどを守っているかどうかという点をよくチェックしましょう。もちろん会社の求めている技能があるかをチェックすることも大切ですが、しっかりと面接マナーを学んで実践できているかという基本的なことが押さえられていれば、少々不足している部分などがあっても働きながら学んで身につけることができる可能性は高いです。学ぶ姿勢があるのかどうかといった点をよくチェックすることが大切です。

◇ 指導方法

何よりも外国人を雇用する際に壁となるのが言葉です。ですので定期的に日本語学習の勉強会などを社内で開催するなど、日本語能力のサポートすることも考えましょう。また適宜面談などもしっかりと行なって、外国人側の要望をしっかり聞くことで、離職や退職を防止することができ、雇用者にとってもプラスになります。

◇ 相談先

外国人雇用する際、実際にどのようなところへ相談すれば良いのか、何から着手すべきかわからない、という時は以下のような相談先を利用するのがおすすめです。

  • 法務省地方入国管理局
    各自治体に設置されている入国管理局です。外国人の在留資格に関する相談を受け付けています。

  • 都道府県労働局
    全国17ヶ所2都道府県労働局やハローワークが設置されているので、そこで外国人の採用に関する相談を受け付けています。

  • 弁護士
    弁護士事務所には、外国人雇用に関する相談を受け付けているところがあります。講演やセミナーなどを行っているところもあるのでチェックしてみましょう。

  • 外国人雇用に特化したコンサルティング会社
    外国人の雇用に関して適切な助言やアドバイスをしてくれるコンサルティング会社の利用もおすすめです。外国人雇用を専門にしているため入国管理などの様々な手続きなどもスムーズに行えますし、経営方針の立て方、進め方に関しても、豊富な経験を活かした有益なアドバイスを受けられます。


まとめ

今回は外国人を雇用することを考えている企業に向けて、外国人雇用のさまざまなポイントをご紹介いたしました。

グローバル化が進んでいくにつれて、今後はさらに多くの企業が積極的に外国人の雇用を進めていくことは間違いないでしょう。最初は手続きの流れを押さえることが大変ですが、一度把握してしまえば、あとは外国人の雇用を選択肢に入れた柔軟な経営を行っていくことができるようになります。優秀な人材を確保したいと考えている方は、ぜひ早めに知識を身に付けましょう。


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